コイビト未満
なんともチャラい男子高校生が二人
一人は馬鹿、もう一人も多分馬鹿
類は友を呼ぶ。
書いて字の如く
「いやいや、こうなる前から色々聞いてたからさ、許してやってよ!それだけ先生のこと大好きなんだってこいつ!気持ち悪いけど!」
「気持ち悪いは余計だバーカ!!」
おしゃべり葵
聞いてみたら大体のことは話していたようで
もう諦めるしかない
目線を逸らす葵
睨む私
笑う桐矢くん
また一つ、ため息をつく
「別にいいけど……分かってるとは思うけど余計なこと、言わないでね
私は平和にこの実習を終わらせたいの」
「もちろん
俺だってそこまでバカじゃないから!」
「……」
「なに?」
「いや。」
不穏な笑みを浮かべる
厄介な生徒が、また一人増えた気がする