コイビト未満
「なあ蓮見先生
もし、何か先生の中で突っかかってるものがあってさ
それが俺にどうにかできることであったら俺力になるから…」
「なんでそんな顔するの?
桐矢くんは別に何も考えなくて大丈夫だよ
私のことだから…」
「それは葵のことでもあるから。
葵のことは俺のことでもあるから。
だから、頼むから
一人で抱え込まないで」
桐矢くんの優しさは
私への優しさではない
親友の、葵に対しての優しさ
葵のために、してくれてること
私じゃない
勘違いしてはいけない
桐矢くんが守りたいのは
葵だ