コイビト未満
「ねえ葵」
「んー?」
「ちょっと背伸びた?」
「伸びてない。菜成がいつもヒールだからだろ」
「んー、そうかな
いつもより背が高い気がする」
年下のくせに
身体ばっか大人になって
私より背が高くて
声も低くて
華奢に見えて力なんて私の何倍もあって
不意に見える男の部分が、ムカつく
男として、ときめいてしまう自分がいる事実
でもそれを認めたらいけないって思っている自分もいて
すごくモヤモヤしてる