コイビト未満



葵のキスを

姿を

香りを

声を

温もりを



葵の全てを、五感に刻み混む




葵がいる、目の前にいる

そうやって

些細な事も一つ一つで葵を確認するの



それくらい、私だって葵への不安はある



だけどそれは 言葉にして伝えることは無くて



だからすれ違いとか勘違いとかが起きてしまう




でも葵はどこか冷静で


私がこう考えて、こう動くだろうって

完全に読まれている



だからいつも喧嘩するまでに至らない




子供子供って思っててもなんだかんだ大人な葵が

少し悔しい
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