コイビト未満


そうだった…

断りの連絡も入れずこんなこと…



一気に私は目を覚ましたかのように起き上がって葵から離れた



「ごめん、葵。忘れよう。忘れよう。
わかってると思うけど三崎さんには言わないでね」

「は?なにいきなり
菜成は兄ちゃんのことが好きなの?」

「違う、違うけど…
葵はもっと違うから!だから勘違いしないで」


突き放すようにわざと冷たく言い放った

スーパーポジティブ馬鹿だから刺さらないと思いながら



「俺は菜成のことが好きだからキスしたんだけどなー…
菜成ってよくわかんね」




今まで見たことのない葵顔だった

突き放したのは私の筈なのに



葵に一気に突き放された気分で




葵はそこから何も言わず私の部屋を出て行った


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