コイビト未満



「本当帰りたくないなー…」

「帰るのやめちゃう?」

「飛行機取ってるんだから」





荷造りをある程度終えて

部屋のベランダで二人で晩酌の時間



今日は私もソフトドリンク


さっき、少し飲んじゃったしね…





「こうやって、葵とゆっくり話すことなかった気がする」

「ん?あー…言われてみれば」

「たまにはいいね
やっぱ来れて良かった
ありがとう」





嬉しそうな葵




何も言わず、私にキスをした



「今度は俺主催で行こ
今回よりもっともっと菜成を楽しませるから」

「ふふ、分かった」




月照らす夜


沖縄の風に吹かれ



二度と来ない今日という日を


葵と共に過ごした記憶として




「楽しみにしとくね」







一生忘れないから




ぎゅっと

思い出を抱きしめた




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