コイビト未満



もちろん葵には体調を崩したことを言ってない



あれから、一度も関わりがない



携帯は手元に戻ってきているのかな




色々考えたりするけれど


でも自分から葵に中々歩み寄れないでいる





「さすが若者
風邪でも携帯は肌身離さず、なんですね」

「え………あ………すみません
いっぱいいっぱいです」

「ふふ、もう少しで蓮見さんの診察回ってきますからね、待っててください」





時間を空けて様子を見に来てくれた看護師さん



優しい優しいナイチンゲール




ふと、腰ポケットについた名札に目が留まった





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