コイビト未満
子供の頃は
二十歳なんて凄く凄く大人で
キラキラ輝いていて
とっても素敵な世界だと思ってた
けど実際なってみると現実はそうでもなくて
二十歳の私なんてまだまだ凄く子供
思っていることも素直に伝えられなくて
自分のせいで沢山傷付けて悩んでのスパイラル
私が想像していた大人は、こんな幼稚じゃなかった
「これから会う予定とか?」
「い………いや………
その兄と…ちょっと」
「お兄さん?どうして?」
「いろいろありまして…また、ゆっくりお話させてください」
定刻は近づく
三崎さんからの受信バイブで現実に引き戻される