コイビト未満
少し嫌味っぽく言葉を突き刺す
確かにそう、
俺はとことん我儘
自分の欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる
菜成だってそうだった
でも、菜成はそう簡単にはいかなかった
菜成の心の扉
どの鍵でも開かない
俺じゃないのかなって思った
でもその度菜成が俺を引き寄せる
だから何が何でも
菜成を手に入れたいって、今までに感じたことのない愛おしさを感じた
「ほんと手強いよ、あいつは」
「まあねぇ…昔色々あったみたいだしね」