コイビト未満
昔から変わらない
兄ちゃんにも美来にも言われる
それはもう言われすぎて
さすがに自負している
そんな我儘な俺を少しでも変えてくれるような女
それが菜成
まあ菜成のことになったらとことん我儘を貫くけど
それくらい菜成という存在が俺の中心になっている
あの時とは違った感情
これが、恋
「ま、ちゃんと話しなさいよ叔父さん叔母さんと
にしても何か寂しー。
昔は美来美来言ってくっ付いてたのに
一丁前に彼女なんて作っちゃって
今でもずっと私の事大好きだと思ってたわ」
「どんだけ自惚れてんだよ」
美来は笑った
昔のような屈託のない笑顔で
菜成が思い出にならないように
これからもずっと、ずっと
俺が菜成を守っていくために
ケジメをつける時。