コイビト未満


「へえ、お前 女出来たのか

三崎が誰か特定の女と居るっていうイメージ無かったな」

「どんなイメージだよ」







先生先行ってます!

外周中の生徒が高津にそう声をかけて校舎へ向かって走っていく


「おう、すぐ行く」






女からだけでなく、男からの信頼されている男



こういうやつって、苦労しないのかな

なんて。







「お前の口からちゃんと聞けて良かったよ

お前が2年の時は面談もバックレるし進路希望届も出さないし本当大変だったんだから」

「あー…お手数おかけしました」


「しかしお前も誰か一人を…ってことになるもんなんだなー。

俺のクラスの生徒が三崎は本命を作らないって言ってたからな」

「なんだそれ」






それは本気になれる人がいなかっただけ




その気が無いのに相手にするのも悪いと俺でも思っているから


沙弥だってそう


俺から傷付けることはしたくないから、連絡先も教えないし
俺から期待させるようなことはしない


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