コイビト未満



思ってもみなかった

菜成の不安な思い





俺が菜成から離れる?



まさか、そんな



それは俺が死ぬ時だよ





それ以外有り得ない







「…菜成!」




菜成の言葉に唖然としていた俺の隙を見計らって

掴んでいた腕を振り解き俺から離れて行った






すぐまた掴まえられた


なのに、追いかけることも出来なくて






菜成のあんな顔、初めて見た





あんな感情的で、泣きじゃくって






俺のせいで……菜成を苦しめて






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