コイビト未満



菜成はきっと気付いてる




利根がした事も、利根の気持ちも





「でなきゃここまで一緒にいねえよ

教師と生徒の恋愛なんて上手く行くわけないって思って別れさせたお前の優しさだとでも思ってんだろ、多分

でもずっと一緒に居るって事は利根のした事も全部受け止めた上でそれでもお前の事信頼してるからじゃねえの。」





言葉を失う利根



菜成の側に友達としている事が

菜成の幸せ


それが利根の菜成への償い





一生伝える事のない想い








「…本当お前のした事ムカつくんだけどさ。

でもやっぱそれでも俺が菜成のこと変える。


さっき菜成が泣きじゃくって俺から離れて行った時
お前は菜成じゃなくて俺を引き止めただろ

そこで力尽くでも利根が菜成を追って菜成のこと慰めたりしてたなら考えてたけど

菜成の事を終える資格なんてないって自分で分かってるんだったら別にいいかなって


菜成が負った傷は過去を知らない俺にはどうにも出来ないけど

けど、そんなこと忘れるくらい
俺が菜成のこと変えてみせる。」







人の幸せの形は人それぞれ




俺が菜成の枠にはまるピースを作る



何日かかっても、何年かかっても





菜成の事、絶対に離したりしない






菜成を幸せに出来る人間は俺しかいない
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