コイビト未満
葵が好き
簡単なのに、言えなかった
葵の事が大好き
どれだけ言葉にしても伝わっていない気がして
「葵…?
何で…泣きそうな顔」
「いや…ヤバい
ビックリした……………」
ウルっとしてる葵の瞳
ごめんね、葵
ずっと待ってたんだよね
待っててくれてありがとう
ずっと待たせてごめんね
沢山伝えたいことはあるんだ
でもやっぱり私はどこまでも不器用だから
一つずつ、一つずつ
自分のペースで
「菜成〜………」
「もう…苦しいってばぁ…」
葵、ありがとう
まだまだ私は、未熟なオトナ
これからも沢山困らせる、怒らせたりもするかも知れない
それでも葵は見捨てないでいてくれるのかな?
私も葵に人生を賭けてみようって
葵のことが好き。
大好き。
だから葵からもう離れない
何があっても
「なぁ菜成」
「ん?」
「今更だけど、聞きたいことがあって…
答えてくれる?」
葵がそっと耳打ち
答えなんて分かってるくせに
「ばーか」
二人笑って、キスをして。
ずっと離れない。一緒にいる。
『俺の…恋人になってくれますか?』
-END-