コイビト未満



そうやってまた

葵のペースに狂わされる



私だって
本当に嫌だったら全力で拒めるはず
葵だって、私が嫌がっていたら無理やりこんなことしない

そうじゃないから、今こうやって溶け合って

葵を受け入れてしまっている





でもそんな時でも脳裏に浮かぶのは



さっきのあの光景




誰なの?
彼女なの?
やっぱりいるんじゃん



そんな詮索できない


する権利がない



だって私は葵の何でもない


何にもなるつもりがないから





聞く必要なんてない

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