コイビト未満


「いーから!帰るよ菜成っ!今日兄ちゃんと約束してんだろ?だからさっさとバックレるぞ!」

「は!?なんであんた知って………

見たでしょ」



ん?なにを?って
また可愛い顔してすっとぼける

そろそろその魔力も効力失って来た頃で


私の目は誤魔化せない




「LIME、三崎先輩の勝手に見たんでしょ」

「だってちょうど菜成のメッセージが来た時に携帯置きっ放しになってたんだもんー不可抗力ですー!」




葵の言い訳に呆れるのも慣れて
それもそろそろ飽きてきた

どうしてか葵は私のことが本当に大好きみたいで


まぁそれは私が葵のことをペットのように思ってるのと同じで
葵も私のことを主人のような居心地の良さを感じているだけだと思うけど



お互いに恋愛感情は一切ないと思ってる



だって、子供だしこいつ





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