夢ノ夢子のズルい罠
神領域にまで到達した自身の上半身と、男達の「総合的」視線と妄想概念、同性の憧れ、妬みまでも等しく受け入れ、大地に立脚する張り艶のある太股に、プリッと可愛さが詰まったふくらはぎ――。
頬ずりしたくなる、危うい径の足首が、夢子の全てを支え、地を蹴り、未来へ進む――。
「おおーーっ――」
「マブイぜぇ――」
「あんな子が、彼女だったらなぁ――」
「超可愛いっ――」
「スタイルっいいなぁ――」
「お友達になりたいなぁ――」
「いっ、妹にしたいっ――」
繰り返される夢子の「登校風景」――。
無論、夢子の背景は、キラキラのスクリーントーンが貼られている――。
「ささっ――」
「すっ――」
「シャッ――」
「夢子様、おはようございます――本日もご機嫌麗しゅうございます――」
夢子が校門にさしかかった時、数人の男達が整列し、その中の一人が恭しく夢子に夢子に近づき、膝まづく――。
「お鞄、お持ち致します――」
そう言って夢子の鞄を預かる――。
んっ、あれぇ――鞄を預かったこの男――。