キミとの距離は1センチ
視線の先には、小ぶりなダンボールがある。
「ああなに、あれ?」
「……そう」
なんだか歯切れが悪いのは、つまりそういうことだからだろう。
わたしは緩む口元を隠そうともせず、ぽんとその肩に片手を置いた。
「まあまあ。背が足りないのは仕方ないって」
「……おまえさ……そろそろいい加減にしろよ……」
キロリと睨んでくるその視線をはねつけて、伊瀬の前に足を進める。
あれね?ともう1度確認してから、そのダンボールに向かって手を伸ばした。
「ぐぬぬ……」
「……無理だって。おまえ散々俺のこといじり倒すけど、佐久真だってそこまで身長高いわけでもないし。つーかたった1センチ差だろ」
必死に背伸びしながらひょいひょい手首を動かしてみるけど、全然触れる気配がない。
こ、これは強敵……ブラウスの脇破けちゃいそう……。
ふう、と、背後から息を吐く音が聞こえた。
「ああなに、あれ?」
「……そう」
なんだか歯切れが悪いのは、つまりそういうことだからだろう。
わたしは緩む口元を隠そうともせず、ぽんとその肩に片手を置いた。
「まあまあ。背が足りないのは仕方ないって」
「……おまえさ……そろそろいい加減にしろよ……」
キロリと睨んでくるその視線をはねつけて、伊瀬の前に足を進める。
あれね?ともう1度確認してから、そのダンボールに向かって手を伸ばした。
「ぐぬぬ……」
「……無理だって。おまえ散々俺のこといじり倒すけど、佐久真だってそこまで身長高いわけでもないし。つーかたった1センチ差だろ」
必死に背伸びしながらひょいひょい手首を動かしてみるけど、全然触れる気配がない。
こ、これは強敵……ブラウスの脇破けちゃいそう……。
ふう、と、背後から息を吐く音が聞こえた。