キミとの距離は1センチ
「ちょ、な、なに、その顔……」
「……ほんっとに、おまえは…………いや、なんでもない」
「なっ、なんなのー?!」
はああああっと再びすさまじく深いため息を吐きながら、彼はゴミ箱に紙コップを捨てた。
そうしてちらりとわたしを一瞥した後、オフィスの方へと戻って行く。
「えぇ……」
ひとり、自販機の前に取り残される。
……意味わかんない。なんで急に、あんな態度取るの?
けどさっきの伊瀬、いつもみたいに呆れてるっていうより……なんだか少し、怒ってた?
わたしよりちょっぴり背が低いことはさておき、仕事はできるし実は隠れたファンが多い伊瀬。
ちっちゃくてかわいらしくて、いつも一生懸命な愛嬌のあるさなえちゃん。
……ふたりなら、お似合いだなって、思ったから。だから、本人にもそう伝えたんだけど……。
「……もう、なんなのよ……」
わたしは伊瀬の真っ白なワイシャツの後ろ姿を見つめながら、誰にともなく、つぶやいたのだった。
「……ほんっとに、おまえは…………いや、なんでもない」
「なっ、なんなのー?!」
はああああっと再びすさまじく深いため息を吐きながら、彼はゴミ箱に紙コップを捨てた。
そうしてちらりとわたしを一瞥した後、オフィスの方へと戻って行く。
「えぇ……」
ひとり、自販機の前に取り残される。
……意味わかんない。なんで急に、あんな態度取るの?
けどさっきの伊瀬、いつもみたいに呆れてるっていうより……なんだか少し、怒ってた?
わたしよりちょっぴり背が低いことはさておき、仕事はできるし実は隠れたファンが多い伊瀬。
ちっちゃくてかわいらしくて、いつも一生懸命な愛嬌のあるさなえちゃん。
……ふたりなら、お似合いだなって、思ったから。だから、本人にもそう伝えたんだけど……。
「……もう、なんなのよ……」
わたしは伊瀬の真っ白なワイシャツの後ろ姿を見つめながら、誰にともなく、つぶやいたのだった。