《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼
神々。
一言で納めれば簡単だが、それは途方もない存在。
日本では神々と人間が一体化する例も少なくなく、そのような人間は神格が高くなる。
そのような人間や神々を食らえば、食べたものの地位が上がる。
拉致して神霊を食らう――世にいう神隠し。
ということで、たまに倒しまくり調子に乗るやつが出てくる。
弱肉強食、まさに神々の下剋上の世界。
そんなやつらを倒すのが彼女ら。平安を司るものの仕事。
わかりやすくいえば神々の警察。
それが、彼女らの仕事である。
『我々もそう見解したのじゃが――どうやら、興味がないようで』
「じゃあ何が狙いなんだ?何かに復讐とか?」
『それも考えたのじゃが。
どうやら、異国の神々らしい』
この国の神ではない。
それだけで充分危険分子に値する。
他の国の神様の何が怖いかというと、規模が違う。
神々は発生する。
信仰や願い、自然現象によって。
日本は小さい国だ。
外国のように広く大きく信仰されてない神が多いため、力が小さい。
外国とは比べ物にならないぐらい。
ついで、常識が通用しない。
外国の武器や攻撃の仕方など、日本や中国だけの知識しかない彼女らにとっては、未知の世界。
恐ろしいことこの上ない。