“おもい”二文字 「好き」
土曜日。


朝からパソコンを開いていた。


…頭の中は【告白】の文字でいっぱいいっぱい。


いや、待って!


考えてみると今は6月。


入学して入部したのは4月。


つまり今までたったの2カ月。


…早くない!?


たった2ヶ月で告白とか…軽い女とかに見られたら嫌だよ…!


いろいろ考えている時だった。


≪おはよう≫


先輩からメールが来た。


≪おはようございます!≫


どうしようどうしよう!


返信しちゃった…もう逃げられないよ…!!


言うか…言わないか…


【言いださないと始まらない】。


頭から離れない。


それから何分かした頃だった。


いまだにメールは続いていた。


「ええい!どうにでもなれ!」



≪先輩って、好きな人いますか?≫


ー送信ー


カチッ。



もう…振られてもいい。


返信は、直ぐに来た。


≪いるよ。1年生と2年生の中に気になっている人が≫


真っ白になった。


【いるよ】。


…決めたから、言わないと…


でも…


今さら、振られるのが怖くなる。


でも…でも、


言うって決めたから!


≪もし、今告白されたらどうしますか?≫


≪例えば?≫


≪私…とか≫


心臓がバクバク言う。


返信が怖い。


怖い怖い怖い。


でも…


待ち遠しい。


≪え、マジ!?≫


≪はい≫


≪やったー!≫


…え?


【やったー!】…?


≪付き合って、くれるんですか…?≫


≪嬉しいよ!≫



どうしよう…っ


嬉しくて、嬉しくて…


もう返信できない…っ!


私はしばらく先輩とメールしていた。


そして私の事を、


【彼女】って言ってくれた。


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