“おもい”二文字 「好き」
翌日。


授業が終わって5分休憩。


私はお茶を飲みにロッカーへ水筒をとりに行った。


「喉渇いたー」


その時だった。


「―――なあ木村?」


「え?」


「絶対そうだよな??」


「な、何が?」


松村さんに話しかけられた。


「いや、何もないッス(笑)」


「あ、うん…」


そして松村さんはどこかに行った。


ま…またやってしまた!


私=素っ気ない=ウザい


だよ、私…。


口下手ではないと思う。…けど急に話しかけられたら上手く返せない。


「はーぁ…」


それにしても松村さんいっつも男友達とばっか。


愛ちゃんと一緒にいたりとかしないのかな…?


「亜華里ちゃん、亜華里ちゃん!」


「あ、愛ちゃん?」


「うん。…どうして驚いてるの?」


「いや…何も」


絶対変な人だ、私。


だって考えてるときに来るんだから…。


言い訳だけど。


「学校際での台本なんだけど、できた?」


「あ、うん。家にあるから明日持ってくるよ」


「うん、ありがと!」


…可愛いなぁ。


こんな女の子に生まれたかった。


多分無理だけど。


ちなみに学校際では劇をする。


今は9月。学校際は10月。


そろそろ日が近づいていてヤバい。


劇は赤ずきん。


楽しみだけど…


台本を頼まれている私は【楽しみ】より【忙しい】の方が気持ちは勝っていた。
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