“おもい”二文字 「好き」

最後の気持ち。

もう少し想ってもいいですか・・・

帰り。


また香織と一緒に帰っていた。


「私…松村さんのこともう少し想ってみる」


「うん。全然いいと思うよ？それにあっちは付き合ってもいないんだし…」


「でもね。香織、」


「うん？」


松村さんのことは好き。


でも、愛ちゃんのことだって大好きなの。


「松村さん、愛ちゃんの元彼じゃん？…私ね、愛ちゃんのこと大好きだし、大切な友達だから…失いたくないの」


分かってる。きっと愛ちゃんは優しいから遠慮する。


私がもし松村さんのことが好きって言ったら…



きっと、愛ちゃんは一緒に協力してくれるかもしれない。


…でも、ね？


もし、愛ちゃんがまだ松村さんのことを好きだったら…だったら、それは少し違う気がする。


そうなった時の愛ちゃんは、愛ちゃんじゃない気がするから。


「…まだもう少し静かに想っておくの」


「…うん」


だけど、まだ期待はのせておくんだ。


…好きになってもらえるように、少しずつ…


松村さんに積極的に話してみようかな、なんて…。


ここだけの話だけど。