“おもい”二文字 「好き」
「AさんはBさんのことが好きで、でもBさんは…」


「いや急に何の話!?」


あ、説明してなかった…。


「えっと、なんでもいいから聞いて!」


「う…うん」


「AさんはBさんのことが好きなの。でもね、BさんはAさんの友達の元彼なの…Aさんは友達のことが大切で、失いたくないからBさんに告白しないで想い続けているんだけど…。
その時間はとっても苦しくて、締め付けられるの。友達に内緒にしている事とかが、重なって…。
ずっと悩んで、決心したけど…心は決心できていなくて…。穂波ならどうする?」


「私はそのまま放置するかな。消えることを願って…。」


「そっか…」


やっぱり、それが一番正しいのかな?


何もしなかったら忘れられるのかな?


気が付いたら、他の人を好きになっているのかな?


そうしたら…そうしたら私…



「きっと後悔しか残らないよ、それじゃ」


「え…?か、香織…!?」


「ごめん、盗み聞きして」


教室の窓の外から香織がこっちを覗いていた。


私と穂波は香織のとこへ寄る。


「遊びに来たらなんか話しているから聞いちゃって、さ」


「全然いいよ!」


香織の意見も聞きたいし…


【きっと後悔しか残らない】


私も、そうだと思う。


だって…


好きなんだもん。凄く、凄く。


なのに他の恋に落ちるとか…


そんなの気持ちを紛らわせているだけ。


ある日松村さんにばったり会ったりとかしちゃったらきっと…


【後悔しか残らない】よ…。



「ね、話し続けて言い?」


「うん」


そうして、香織が話し始めた。
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