泡影の姫
「なのに、あなたがいないなんて!!私……。私は…これからどうすればいいって言うんですか!?一体どうすれば……?」
彼女の視線は私を捉えていなかった。私の後ろにいる過去の私を見ていた。
トップとして君臨し、栄光を掴んでいたころの私を。
目標を失って彷徨っているのは、どうやら私だけではなかったらしい。
彼女も「私」という追いついて抜くべき目標を唐突に無くして、悲嘆にくれているのだ。
勝手なものだと腹立たしく思った。
息がまた苦しくなる。
私が欲しくて、いくら望んでももう手を伸ばすことも叶わない世界にいるくせに、これ以上何を望むっていうの?
いらないなら代わってよ。
どうしようもない理不尽な言葉が浮かんでくる。
大嫌いな自分。
醜い自分。
目を逸らしたくて、見たくなくて、両手で顔を覆う。
その瞬間、湊の声が聞こえた気がした。
彼女の視線は私を捉えていなかった。私の後ろにいる過去の私を見ていた。
トップとして君臨し、栄光を掴んでいたころの私を。
目標を失って彷徨っているのは、どうやら私だけではなかったらしい。
彼女も「私」という追いついて抜くべき目標を唐突に無くして、悲嘆にくれているのだ。
勝手なものだと腹立たしく思った。
息がまた苦しくなる。
私が欲しくて、いくら望んでももう手を伸ばすことも叶わない世界にいるくせに、これ以上何を望むっていうの?
いらないなら代わってよ。
どうしようもない理不尽な言葉が浮かんでくる。
大嫌いな自分。
醜い自分。
目を逸らしたくて、見たくなくて、両手で顔を覆う。
その瞬間、湊の声が聞こえた気がした。