姫と呼ぶ理由【短】
「姫は俺の事大好きだもんね−!!」


と意地悪を言ってみる。


俺の問いに憂姫は『うん!』と無邪気に答えた。


もちろん“兄"としてだけど。


それなのに譲はふて腐れた。


他の誰かなら殴りかかっていただろう…。



「昌っ」


突然俺の名前を呼んだ人…


それは蜜だった。


さっきよりも頬を膨らませふぐのようだった。


トコトコと俺の隣まで来た蜜はぎゅっと俺の手を握った。


一瞬何が起こったのか分からなかった。


いつも手を繋ぐのは俺からだったから。


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