すれ違う恋の行方
1章 すれ違いの始まり
『うわっ…最悪…』
朝、目覚まし時計を見てつぶやくあたし。
早川美鈴【ハヤカワミスズ】
いたって普通の女子高生である。
『目覚ましセットし忘れた…』
時間はすでに9時前。
今からダッシュで用意しても、どうやったって遅刻確定だった。
それでもちゃんとこの時間に起きたのは、ある意味すごいと思う。
普段なら、絶対にお昼過ぎまで寝てるし…。