すれ違う恋の行方
『ちょっと物思いにふけってただけ!テスト終わって気が抜けたみたいでさ』
「美鈴…」
そのとき、秀はチラッとフェンスの外に目をやった。
多分、それで下にいる春樹たちの光景が目に入ったと思う。
『ほんとっ…なんでもないからっ!!』
秀には余計な心配かけさせたくない。
だって、そんなのズルい女だもん。
自分のことを好きって分かってて弱みを見せるのは…。
『うちらも帰ろ?』
そう思って強く見せてるのに…
グッ…!!
『――っ!!』
秀はそんなあたしを、自分の胸元へと引き寄せた。
「美鈴…」
そのとき、秀はチラッとフェンスの外に目をやった。
多分、それで下にいる春樹たちの光景が目に入ったと思う。
『ほんとっ…なんでもないからっ!!』
秀には余計な心配かけさせたくない。
だって、そんなのズルい女だもん。
自分のことを好きって分かってて弱みを見せるのは…。
『うちらも帰ろ?』
そう思って強く見せてるのに…
グッ…!!
『――っ!!』
秀はそんなあたしを、自分の胸元へと引き寄せた。