すれ違う恋の行方
『ちゃんと、別れくらいスッキリさせなよねー。
 だから女の敵作るんだよ』


あたしはわざと明るく振る舞った。

だけどやっぱり気になって…


『皐月さんのこと…忘れられなかったの?』


遠慮がちに、春樹に尋ねた。

だけど次に出た春樹の言葉は予想外の言葉だった。



「いや…。皐月のことはもういいんだ…」


『え…?』



あたしは春樹の返事にビックリして、思わず歩きを止めてしまった。
< 197 / 526 >

この作品をシェア

pagetop