すれ違う恋の行方
『イイ男が台なしだね』
「まったくだ」


と、イイ男と言うことを否定せずに、春樹はゴシゴシと自分の頬をこすっている。


「落ちね~」
『そりゃ、油性ですから』
「はっ?」
『嘘だって~。顔洗ってきなよ』
「てめぇ…」


春樹はあたしを睨むと、「覚えてろよ」と言い残してさっさと顔を洗いに行った。
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