すれ違う恋の行方
『サボってないで、ちゃんと文化祭の準備参加しなよ』
「んー…」
『んー…って…』


春樹はまったくもってやる気のない返事で、あたしも仕方なく春樹の横に並んだ。


「って、お前もサボんのかよ」
『だって、誰かさんを連れてかないと教室戻れないし』
「わりぃな」


自分のことだと分かって、笑いかける春樹は…


「……」


どことなく寂しげだった。
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