すれ違う恋の行方
『はぁっ…はぁっ……』


そして再び無我夢中で走った。


何も考えなくない。

考えられない。



『もぉっ…やだっ…』



なにもかも投げ出したくなる。



溢れ出そうな涙を堪えて
あたしはひたすら走った。



「美鈴っ!!」

『っ…』



誰かに腕を引っ張られるまでは…。
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