すれ違う恋の行方
「んで、兄貴も皐月のことが好きだったみたいで、二人はめでたくゴールイン。
 俺一人置いてかれたってわけ」

『…それでも…まだ皐月さんを…?』


あたしがそう言うと、春樹は苦笑してあたしから目を逸らした。


「ほんと、バカみたいだよなー。
 もう二人はくっついてんのに、兄貴のマネしてタバコ吸ってみたり、ファッションマネてみたり…。
 なんでもっと早くに、気持ち伝えてなかったんだろう…って…」
< 36 / 526 >

この作品をシェア

pagetop