すれ違う恋の行方
最低だよあたし…。
こんなにも優しい人を傷つけてるなんて…。
「だけどさ……途中から分かっちまった。
春樹の気持ちも…。
文化祭のお化け屋敷とか、あの骸骨覚えてる?
あの変装をしてたのは俺。
俺に驚いて美鈴が春樹に抱き着いたとき、春樹…すげー嬉しそうな顔してんの」
『ぇ…』
「春樹が美鈴に告ってたのも知ってる。
屋上の扉の前で、悪いって思いつつも、入るタイミング失って立ち聞きしちゃってて…。
だけどその時は、美鈴は俺を選んでくれた。
ほんとは美鈴の気持ちが、春樹にあるって知ってたのにな…」