ショートケーキの王子様
「でもなんであの時間に階段の所で倒れてたんですか?
確か部活も委員会もどこにも入ってないですよね」
「あぁ、帰り道で忘れ物したの思い出して……
学校戻って教室に向かう途中の階段で……
なんか一歩ずつ上がるたびに地面が揺れる感じがして、
ていうか目眩がしてたんだと思うけど……それで倒れた。
そこから記憶がない……」
途切れ途切れに言う翔斗は辛そうで見てられないというか、
何故か自分の気持ちまで沈んでいく気がした。
「ていうかお前、なんで俺が部活入ってないのとか知ってんだよ」
「みんな知ってると思いますよ。人気者だから」
嫌みっぽく言ってみる。
翔斗はそんなことも気にせず問題発言をした。
「そうか……ストーカーかと思った」
「はぁ!?」
ふざけんなよ!こっちが心配してやってんのに、ストーカー呼ばわりかよ!
「とにかく!
熱がもう少しさがるまでここで休んでて下さい。
あっ、それとも親呼びますか?」
「やめろ!!それだけはやめろ!」