ショートケーキの王子様




「はい」



「ん?」



戻ってきた翔斗はさっきのラブレターとシャーペンを差し出した。



それに、
翔斗がなぜか猫をかぶっている。



翔斗の後ろを見ると男子生徒がきょとん顔で立っている。



そういうことか。シャーペンを借りるために猫かぶったんだ。




「はい」



気にせず番号を書く。




「はい。ありがとう」



「いえ……」



待っていた男子生徒に笑顔でシャーペンを返す。

男子生徒はそのまま帰っていった。



「よし。これでいいな。帰るぞ」



「えっ、はい」
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