ショートケーキの王子様
好きだったと気づかされるときだってある。
放課後___
今日は保健室の当番なので向かっている途中、階段を下りようとしたとき
前に翔斗と女子たちが下りていた。
いつも通り猫をかぶった翔斗が女子たちに笑顔を振りまいている。
あの日、ひとりぼっちって言われて
ムカついたし傷ついた。
確かに私はひとりぼっちだ。
私だって、
友達が欲しいし、
恋もしたい。
あの告白の日、私の誕生日だった。
いつも通り家族だけに祝われて過ごすなんて嫌だった。
特別な日にしたいと………
気まぐれだった。
フラれたって別によかった。
変化が起きれば、それだけで。
でも、こんな変化は嫌だ。
言い合ってる方がよかった。
でも謝りたくない。
でも嘘はつきたくない。