幻影
解放

--「彼」

---中3になる頃には私は既にボロボロだった



石川の影響か自然と男子を怖いと思うようになった



新しいクラスで席に着くと



隣には森田



あいつもイジメられてたけど私のこともイジメてた



だから向けられる視線は冷たい




初めは静かすぎるほどのクラスだったけどみんな穏やかでいい人ばかりだった




ズタズタの心が回復していくようだ



教室の隅で友達と話してると隣にいた顔だけ知ってる女の子と目が合った



゛あ、えっと…よろしくね!゛



照れながらも明るく声をかけてくれた



゛よろしく、剣道部の子だよね?゛



゛そうだよ〜ねえ、知夏ってよんでいい?
あ、うちのことは侑希で!゛



なんだこの子テンション高いな…笑




これが侑希との出会い



侑希と私はすぐに仲良くなり
よく遊ぶようになった



でも心のどこかでまた虐められることを恐れていた



バカな私は非行に走った



簡単に言うと「グレた」のだ



自分を怖く見せることでイジメから解放されたかった



私のせいかもしれないけど侑希も次第にチャラくなっていった


よく二人で夜遊びをしたタバコ吸ったり酒飲んだり



ケバいメイクして派手な服着て



今思えばなんでなんなくだらないことしたんだろ




私の黒歴史だ











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