幻影
--楽しみにしていたUSJ



ジェットコースターの苦手な私は茜衣に付き合わされて一番デカいのにのった



茜衣のお願いは断れない笑



フラフラになりながらこんどはぐるぐるまわるジェットコースターにのった



あー酔った。



゛大丈夫? 早く行かないと時間きちゃうよ〜゛



心配してくれてるなら休ませて…




そんな私をよそに茜衣は次の乗り物へ向かう



゛は?……3時間待ち?!゛



先が見えないほどの大行列



実際乗るのは10分くらい



そんなことをしていたらあっと言う間に集合時間



ギリギリだった私達はたいぶ慌てながらみんなの列に入った





新幹線に乗る前少し時間が余ったので駅での自由行動になった



゛知夏、飲み物買いにいこ?゛



はーい……ん?あれ?



財布がない!



どうやら落としてきてしまったようだ



あの財布買ったばっかなのに……



肩を落とす私を茜衣が慰める



゛うち待ってるから買ってきていーよ゛



了解〜茜衣が走っていった



はあぁ…ため息がでる
お金はほぼ入ってないけどプリ、カード、証明書…



まずあの新品の財布が痛い



一人でブツブツいってると



゛飲み物買いにいかんの?゛



だるそうに んー?と顔を上げると
増山がいた



゛あ…お金ないからいーや゛



恥ずかしくて財布をなくしたとは言えなかった



゛ならさ、金あげるけ買ってき?
後で返してくれればいーけ゛



冷たそうと思っていた彼から突然の行為
しかも、ちょっぴり照れてる



あ、ありがと…
こっちまで照れる



渡されたお金をもって自販機へ行った



増山の顔が頭から離れない



茜衣に顔が真っ赤だと言われて
よけい恥ずかしくなった



帰りのバス、その後の解散まで私は気がつくと目で増山を追いかけていた



私…惚れちゃったんだ…




.



こんな何気ない恋の始まりが私を壊すきっかけになることはこのとき思いもしなかった



.







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