零-zero-2
-懲りない。




詞音とは、
出会い系で知り合った。



たまに、
切ない波がやって来て、
貴矢さんに
泣き付く事がある。



しかし、
今は
詞音に対しての
憎悪のが強い。



別れてから
10年弱に
なるのだろうか。



ゴキブリより
しつこい私だが、
時々思うのが、



今頃、
何処ぞの女と
結婚して、
子供が居て
幸せな家庭を
築いている。



時々想像してしまう。
夢にまで出て来る。
だから、
憎い。



私の
ココロを返して欲しい。



始めて抱き合った
あの
甘い感覚、感情。



それを、
何処ぞの女と、
ヤっているのかと
思うと、
哀しく悔しい。



やはり哀しいのか。



私の存在は、
一体なんだったのだろうか。



詞音は、
今頃ヘラヘラ笑って
いると思う。
あの頃は、
詞音は、
仕事、祖母、
相当病んでいた。



当時、
80歳をとうに過ぎた
から、
ばあさんは
死んでいるだろう。



時折、
詞音に手紙を
書いたりしたり、
したが、
結局出さないまま、
引き出しに眠っている。



内容は、
今頃どうしているのか。
逢いたい。
自分勝手な内容。



散々ストーカー並の
行動をしてきた。
自分でも自覚が有るのだから。



これ以上なにか
行動を起こしたら、
訴えられたら、
お終いだ。



憎悪、
哀しみ、
愛しい。



今も交錯している。



貴矢さんと
結婚したが
何かが足りない。



それは、
詞音と、
結婚の約束をしていたから?



私は、
宝探しを
する事になってしまった。



























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