毒の石


「ぷはっ、優等生ってほんと面白いね。玩具には最高」


「なっ…!人を玩具扱いしないで下さい!」


男の言葉に顔を真っ赤にしてそう怒鳴る。


あたしにはあんたの方が、いや、あんたらの方が面白いよ。


なんて言ったらキレるんだろうね。






ほんと





つまんない男。






「いいじゃん、どうせクラス行ってもからかわれるんだし」


「そ、そんなこと…!」


ない、と言おうとしたとき、門越しに男の手が伸びてきた。


なにすんだこいつ。


頬を触られて思わず睨みそうになった。


汚い手で触れてくれてんじゃねぇぞクソ野郎。


そう言いそうになった。


「な、なななんですか…!?」


イケメンに触られて思わず真っ赤になる女の子の図。


を演じてみると目前の男はあからさまに眉をしかめた。


「入れてあげるよ、中に。現実を見てくればいい」


ふ…


騙されやすい男だ。


「え…入れるってどうやって…」


前半の言葉に気を取られて後半を聞いていないフリをすると男はわかりやすく嗤った。


あー嗤い方ウザいなー潰してやろうか。


頭の中で男の顔面を原型を留めない程度に殴って気持ちをすっきりさせる。


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