先輩。

「ん…先…ぱい……はぁっ…」

「ごめん…。苦しかった?」

「いえ、大丈夫です…」

「あと、電話…ごめん」

「いえ…」


斗馬先輩は、何を言おうとしたんだろう?



「あー!!俺、もう嫉妬しないって決めたのに!!」

「嫉妬…?」




土手に自転車を置いて、川沿いの方へ2人で降りてきた。

石がゴロゴロしていて、歩きにくい。
何回も転びそうになってたら、手を貸してくれた。


先輩と手繋いだの…初めてだ。




「そう。斗馬に、嫉妬してた」

「斗馬先輩に…?」


そういえば、慎矢先輩が強引になるのは、斗馬先輩が関係したときだけだ。


「だってあみ、斗馬といるとき嬉しそうな顔してる」

「え…?」

「さっき、電話きたときも」
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