先輩。
「あのさ…慎矢先輩と……」
ガラッ。
「あー疲れたー」
ま…た、いいタイミングで一希先輩…。
慎矢先輩と…って、斗馬先輩は何を聞こうとしたんだろう。
あたしいっつも聞き逃すな…。
「1人で…悲しまないで下さいよ…」
夏菜の声…?
「悲しいときは…辛いときは、頼って下さい」
「…ありがと」
夏菜は…すごい。
まっすぐに行きたい方向へ進んでる。
あたしは一体何がしたいんだろう。
中途半端に別れて、中途半端に苦しませて…。
かと言って、斗馬先輩の支えにもなってあげられていない。
だめだ。
こんな自分、変えてやる。