恋月
どうして
葵衣~side
窓の外はザーザーと雨が降っている。
時々かみなりも光っている。
風も物凄い。
看板も吹き飛ぶ勢いだ。
もちろん、学校は休校。
いつもなら、ラッキーとなるのに。
今日は........
「よーしっ」
柄にもなく、誕生日に貰ったまま放置していたコスメポーチを取り出す。
双葉からのものだ。
『アオイは、お化粧とかに無頓着すぎだと思うのね?だから、つかってほしいなって』
ピンク色のドット柄のうさぎちゃんのポーチ。
貰ったときに、あらかた使い方を教えてもらっている。
「えーと」
ファンデに、チーク。
口紅、アイシャドウ。
『アオイは、もともと二重だからいらなかったかな?』
そういってもらったアイプチ。
ついつい張り切ってしまう。
「でーきたっ」
鏡のなかの私は、確かに私で。けれど、飾られた私。笑っているのに、ひどい顔をしている。
あのときのことが、頭から離れないから。
「あのね、アオイ、なつき。」
「ん?」
「? 」
「青山君とね、付き合うことになったの。」
ほんわり、笑ったミオが。
そう言った。
窓の外はザーザーと雨が降っている。
時々かみなりも光っている。
風も物凄い。
看板も吹き飛ぶ勢いだ。
もちろん、学校は休校。
いつもなら、ラッキーとなるのに。
今日は........
「よーしっ」
柄にもなく、誕生日に貰ったまま放置していたコスメポーチを取り出す。
双葉からのものだ。
『アオイは、お化粧とかに無頓着すぎだと思うのね?だから、つかってほしいなって』
ピンク色のドット柄のうさぎちゃんのポーチ。
貰ったときに、あらかた使い方を教えてもらっている。
「えーと」
ファンデに、チーク。
口紅、アイシャドウ。
『アオイは、もともと二重だからいらなかったかな?』
そういってもらったアイプチ。
ついつい張り切ってしまう。
「でーきたっ」
鏡のなかの私は、確かに私で。けれど、飾られた私。笑っているのに、ひどい顔をしている。
あのときのことが、頭から離れないから。
「あのね、アオイ、なつき。」
「ん?」
「? 」
「青山君とね、付き合うことになったの。」
ほんわり、笑ったミオが。
そう言った。