前を見すえて
「そうだ。勇伊。


俺が悪いんだ。
こんなお兄ちゃんでごめんな。」



「純兄・・・。」



「俺は刑務所に行くんだ。」



「刑務所・・・?」




「ごめんな、親父、母さん。」






「純っ」




「刑務所に入ったくらいで償えるもんじゃない。


だが


償えるものはあるはずだ。」




「うん。
ごめんな、こんなできそこないの息子で。」




「何を言う。


お前は俺の自慢の息子だ・・・・・・・・!!!!」




「ありがとう。親父。

俺にとっても親父は自慢だぜ」




「ふ...................」




「じゃな、勇伊」



「純に「パ....タン」



純兄は面会室から出て行った。



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