デスゲーム-ある殺人鬼からのPCメール-
それにしても、この妙に多い数の名前は何なんだろうか。
被害者チームに、新しく加わるのだろうか。
キャバ嬢の相棒や、ショウジと同じ職業の人達がいるというのが、何か…引っ掛かる。
「…調べてみるか。」
すっくと立ち上がると、皆の視線が一斉にこちらに集中したのが分かった。
アヤが歩き出すと、キャバ嬢が口を開いた。
「あんた、何するつもり?」
「…別に。不思議だなって思った事を調べて何か悪い?」
アヤは、持ち前の強引さで皆の視線をはね飛ばし、テーブルを見た。
「あんたさぁ…今どういう状況下か、分かってんの?!」
落ち着かない様子のネネは、何度もアヤに問い詰めた。
「まぁ良いじゃねぇか。姉ちゃんにも考えがあんだろ?」
腕組みをしながら、落ち着いた口調でネネを制止するショウジ。
「はぁ…あのね!!あんた達は、良いのかも知れないけどね!!」
「…るっせぇな!!黙れキャバ嬢が!!」
「誰が“キャバ嬢”だって?!」
キャバ嬢のごとく怒り出したネネを罵ったヘビ。
それに物凄く食いついたネネは、アヤそっちのけでヘビと言い争いをしていた。
キャバ嬢とヘビがうるさいので、そちらを見向きもせずにテーブルを見て回ったアヤ。
「…1、2、3……。」
数えていくと、数は“被害者チーム”と全く同じだという事が分かった。
「……同じ数、でしたか。」
先程より落ち着いた表情のリコ。
溜め息をつきながら、アヤが席につくとリコが心配そうに聞いてきた。
「ん、まぁ…そんなとこかな。」
「そうですか……じゃあやはり……」
何かを呟いていたので、何か分かった事があるのだろう。
「…何か分かったの?」
リコは、顔をゆっくりと上げて「はい…」と言った。