デスゲーム-ある殺人鬼からのPCメール-

『ゲームヲハジメルマエニ、チームノ自己紹介ヲシテクダサイ。』

『ゲームヲハジメルマエニ、チームノ自己紹介ヲシテクダサイ。』











薄暗いホールのような部屋に突如として、大きいスクリーンが浮かび上がった。
そして、さっきPCで見たような赤い文字。

な、何……?

その場にいた全員が顔を見合わせた。
“自己紹介”っていう言葉に、縁のなさそうなさっきの女が不満そうに呟いた。

「別に、仲間って言ったって、全部言わなくたって良いんでしょ...。」

『タダシ“仲間”ノタメ、ウソヲツイテハイケマセン...。』

「げっ!!!聞こえてんのかよ?!っていうか見てるってこと?!」

多分、“会場”のあちこちに隠しカメラがあるんだと思う。
でもそれらを探したりしている暇はない。
このメール主はせっかちな部分があるはず。
さっき送られてきたメールにあった、『ハヤク』っていう文字だけ、薄い色になってたり、目立つようにしてたから。


「......どんな事を言えってんだ。」

男が初めて口を開いた。