colorful*love
「朝から仲良しですこと」
そう言いながら、私の前の席に座るこの子は
山下侑李-ヤマシタ ユウリ-
侑李も、小さな頃からずーっと一緒で
よく3人で遊んだっけ…
「全然仲良しじゃないもん。むしろ、最悪の仲」
「なに、また何かあったの??」
「違うんだよ、侑李!!このデブが勝手に怒ってるだけなんだって!!!」
「むぅーー!!!デブって言うなぁぁあ!!!」
丁度、手に持っていた筆入れで
礼央の後頭部を打撃してやった
「いっ………てぇぇぇ!!!!!お前、朝から何度俺を傷つければ気が済む訳!?」
「何度殴っても気は済みません!!!」
大体さ、女の子に向かってデブはないでしょう!!!
あたしだって気にしてるのにさっ!!!
むかつくむかつくむかつく!!!
「はいはい、分かった分かった!!もう終わり!!2人とも、はい仲直りー!!!」
「「………………………………」」
絶対に許さん
礼央の方から、ひどい事言ってごめんって
言うまで許してやらぬ…
俺だって……
莉依菜の方から
何度も蹴ったり殴ったりしてごめんねって
言うまで許してやんねー。
「「……ふんっ!!!!!」」
お互いに顔を背ける。
『うわぁ………この2人面倒くさーー』
そんな事思われているとは
欠片も知らない2人は
意味の分からない意地の張り合いに突入していくのであった。