朝、起きたら5人の男の子と一緒に監禁されてました。

涙だって、拭いた。

笑顔だって作った。

目だって赤くなってない。

「……どうして?」

僕は、無理やり口角を上げる。

ばれないように。

もう、咲良。

いや、皆が傷つかないように。

咲良は、僕の頬を触った。

「凄く、顔が悲しそうだよ?無理、しないで。」

「どう、してっ…………」

どうして、解ってしまうんだろう。

どうして、咲良はこんなにお人好しなんだろう。

咲良が、愛しくて好きで好きで堪らない。


< 88 / 299 >

この作品をシェア

pagetop