冬のアイスクリーム

優side


俺には気になる子がいる。
学生の女の子。

気になると言っても恋愛ではない。

なんせ俺は恋愛に興味がないからだ。
今までたくさん俺にいいよってくるオンナはいた。けれど俺は嘘の甘い言葉を吐くことしかできなかった。

「愛してるよ。」「好きだ。」

ただその言葉は俺自身を嫌いにさせていった。
嘘をついている、いや、かわいいとかそういう類のものは本当といえば本当だ。
けれど恋愛対象者に対していうかわいいとは何か違う。
それも結局は嘘なんだ。
俺は嘘でできている。
いつごろだろう?そう思い始めたのは。
あぁ……最後に付き合った女と別れた時だ。




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